ARCHITECTURE

建築設計

札幌ビューティーアート専門学校北海道

札幌大通り公園の四季に
融合する

6月になると建物が緑いっぱいの公園の木々に包まれる。
雪まつりには建物から雪像たちに暖かい光を投げ掛ける。
大通り公園に面した素晴らしい敷地に恵まれて多くの催しに人々が集うこの地に、またひとつ新しい風景を造りたいと思った。
 
二層ごとのカーテンウォールでかなり大きな窓を配置し、9階は傾斜屋根にドーマー窓を設えた。
公園の反対側から眺めるとスケール感を逸脱した9個の窓は不思議に丁度よい大きさに感じられて、緑の屋根と合わせて見ると大きな館のように見える。
 
雪国の建物設計は想像以上に厳しかった。
札幌市街を歩くと建物沿いに赤い三角コーンが並んでいて「歩行禁止」となっているのをよく見かける。
パラペットや窓台から落ちてくる雪が凶器になり、さらに歩道に積もった雪で足を滑らせるからである。
施工者と何度も話し合い、人々が安心して通行出来るよう工夫を重ねた。

この建物にはビューティーやホテル観光を学ぶ専門学校の他、認可保育園を整備している。
公園側2階にはネイル、メイク、シャンプー、エステなどを実践で学ぶ本格的なビューティーサロンを配置し、ピロティの螺旋階段で外部からも直接アプローチ出来る計画とした。

建物概要

  • 建物名称 札幌ビューティーアート専門学校
  • 所在地 北海道札幌市中央区
  • 設計監理 ウイングスペース一級建築士事務所
  • 施工 安藤・間
  • 用途 専修学校・保育所
  • 構造規模 鉄骨造 地上10階
  • 延床面積 4,205.54㎡
  • 竣工 2018年3月