ARCHITECTURE

建築設計

名古屋辻学園調理専門学校愛知県

2棟が仲の良い姉妹のように

 この建物は2016年に古い建物を全面改修して新たな調理学校としてスタートした名古屋辻学園調理専門  
 学校(REVOVATIONのページ参照)の隣に位置する。あれからまだ5年だが「すでに手狭になってし
 まって」というのだから驚く。そもそも辻学園は調理学校として格式の高いことで知られる名門校であ
 りそこから分岐している名古屋辻学園の人気が高いのも当然のことではある。

 この2棟は仲の良い姉妹のように見せたいと思った。シンボルである円柱、磨き石のアーチ状の入口、
 アールヌーボー調の壁面装飾などデザインのベースは同調しつつ大きな窓で現代風にアレンジした。
 最上階のパーティルームは眺めの良い三方ガラス張りとし12本の円柱でぐるりと囲んだ。建物の上に
 ギリシャ神殿が乗っているようなイメージである。この造りは構造設計者を悩ませて何度も打合せを
 重ねた。

 1階には一般の方が訪れることの出来る本格的なレストランを設置した。吹抜けの天井にはゼッペリンと
 いうネーミングの大型照明を吊ってシンボルとした。その名の通り飛行船のようでもあるがUFOのよう
 にも見え、または雲が浮かんでいるようでもあり、巨大なシュークリームのようでもあり…。見るひと
 によってさまざまに想像して楽しい気持ちになって欲しい。

 各階に設置した厨房はベテランのシェフ用の最新の機器を誂え、ここを巣立って一流の料理人になって
 欲しいと願った。                

建物概要

  • 建物名称 名古屋辻学園調理専門学校
  • 所在地 愛知県名古屋市西区
  • 設計監理 ウイングスペース一級建築士事務所
  • 施工 安藤・間
  • 用途 専修学校
  • 構造規模 鉄筋コンクリート造 地上6階
  • 延床面積 1,184.95㎡
  • 竣工 2021年1月